yukiです。
前回の記事で、自分の価値について少しだけ触れました。
替えの利かない存在、つまりオンリーワンになれば、おのずと価値は高まります。
では、経理としての価値を高めるには、どうしたらいいのか。
今回はその方法として、次の4つを紹介します。
正確性を高める(質)
経理に求められるものは、何より正確性です。
重用される経理は、仕事を確実に遂行します。
「確実に」という一見すると当たり前の要素ですが、
決算書を作成し、税務申告を行う上で、ミスがあってはなりません。
ですから、日々の業務において正確に経理業務をこなす必要があります。
経理の業務は、年間スケジュールがおおよそ決まっています。
よく、「段取り八分、仕事二分」と言います。
歌舞伎が由来の言葉ですが、
段取りさえきちんとしていれば、仕事は8割終わったも同然という意味です。
正確であるためには、予定を確認し、余裕ある仕事の段取りを組みましょう。
鮮度の高い情報提供(早さ)
経理は時として、仕事を早くこなすことも求められます。
「正確性」と「早さ」は相反するものであり、両立は非常に難しいです。
「正確性」が売りの経理に「早さ」が求められるケースとは。
それは、経営や営業の判断材料の提供です。
刻一刻と変化する市場に、経営陣も営業もリアルタイムで対応しなければなりません。
経理は、確定した情報(過去の情報)を整理し、提供することができます。
しかし、正確さを追求するあまり、情報提供が遅れてしまっては意味がありません。
例えば、概算でいいから最新の情報を基に判断したいのに、
「1円合わないので待ってください。」と言われたらどうでしょう。
完璧な情報が出てくるころには判断のタイミングを逃しているかもしれません。
このような場合は、「早さ」を優先するべきです。
判断を誤らせない範囲であれば、良い意味で「大雑把」になることも大切です。
そのバランスは提供する情報によります。
経営陣や上司、営業が「どのような情報」を「どの程度の質で」求めているかを意識し、
求めている情報を「先出し」することができれば、
より大きな信頼を得ることになるでしょう。
効率化を図る
「正確性」と「早さ」のバランスを考えるとは言え、
両立できるのであれば、それに越したことはありません。
また、経理に限らず事務部門の仕事は、売上に直接結び付く機会が少ないと思います。
早さを求められなかったとしても、むやみに時間を費やすのも経費の無駄と言えます。
ですから、効率化を図る能力も、価値のある経理として身に付けるべきです。
一度、業務を見直してみましょう。
経理として日々仕事をこなしていると、
「この作業、もっと簡単にならないかな。」
「もっと最適な方法はないだろうか。」
などと考えることがあると思います。
効率化を図るには、パソコンやクラウドサービスの活用が一番です。
- 基幹システムと会計システムを連携させる
- エクセル形式のデータを会計システムに取り込めるようにする
- エクセルの関数を利用してひな形を作り、入力の手間を極力減らす
- インターネットバンキングを導入する
上記はあくまでも一例です。
効率化は、アナログ作業をデジタル化するだけではありません。
定型化されている作業であれば、その手順をメモに書き起こすだけでも変わります。
手順をイメージ化することにより、次の作業の準備や移行がスムーズになります。
よほど洗練されたマニュアルでもない限り、どこかに非効率な作業があるはずです。
効率化を進める能力も必要ですが、 組織を指揮する立場となるには、
「効率化を図るべきポイント」を見いだす能力も必要です。
日ごろから、経理の仕事・環境に疑問を持つことを意識してみてください。
情報を収集する
より質の高い資料を提供するには、情報を収集することも必要です。
与えられた情報だけで資料を作ることには限界があります。
そこで、経理としての「優位性」を利用しない手はありません。
「優位性」とは、社内外から情報が入ってくることです。
経理は、お金を扱うポジションです。
人やモノが動くところでは、お金も動きます。
お金が動くところには、情報が集まります。
経理をやっていると、色々な情報が入ってきます。
お金の動きを見るだけで自社の状態や今後の動きなどまで推測できます。
金融機関と話をすることで、他社の動向や他業種の情報などを聞くことができます。
ひとつひとつは大した情報でなくても、どこかで繋がることがあります。
見える世界が一気に広がります。
これは、経理・財務職の醍醐味だと思っています。
経理は、お金だけでなく、情報も扱うことができるのです。
積極的に社内外と交流することで情報を入手し、整理・分析することで
「自分だけの情報」を創造しましょう。
まとめ:経理としての武器を磨こう
経理は、営業のように華はありませんが、絶大な力を持っています。
しかし、他人と同じことをやっているようでは、簡単に替えの利くポジションです。
会社に不可欠な「オンリーワン」になるためには、「武器」が必要です。
替えの利かない「経理としての武器」を磨いて、ステップアップしてみませんか。
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